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2006年04月26日

阿堵物

阿堵物(あとぷつ)
 この物。
 「阿堵」というのは六朝時代の俗語で、「この」ということ。
六朝の晋の王衍は銭を卑しいものと考え、「銭」と言ったことがなかった。
そこでかれの妻が「銭」と言わせようとしてかれが寝ているときに銭をかれのベッドのまわりにまき散らして歩けないようにしておいた。
かれは翌朝おきてそれを見ると、下女を呼んで、「この物をすっかりかたづけなさい」と言ってかたづけさせ、どこまでも「銭」と言わなかった。
このことから、「この物」といえば銭のことをいうことになった。
【出典】
〔世説新語 規箴篇上〕

穴があったら入りたい

あばたもえくぼ

あぶない事は怪我のうち
 危険な事はけがの中にはいる。
 危険な事はすでに事故そのものであると、考えるくらいのいき方でいれば、間違いがないという教訓で、結局「君子危うきに近寄らず」と同じ意味になる。
「怪我」は元はあやまち・失敗の意味。

あぶない橋を渡る
 くさって今にも崩れ落ち、踏み抜きそうな木の橋を知りながら危険を冒して渡る。
そのように危険を冒すこと、ことに法にそむいて、警官の目をのがれながら生活するようなことにいう。

「阿堵物」なんて初めて聞きましたが、昔は清廉潔白な人がいたものです。
ちょっとこだわりすぎのように思いますが……。
posted by suzuka at 11:09| Comment(0) | TrackBack(0) | ことわざ あ行 あ〜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月24日

後足で砂をかける

後足で砂をかける
 人から恩を受けたのに、それに報いるどころか、逆にその人を裏切るような行為をすることにいう。

跡追う子に引かれる
 立ち去ろうとする自分のあとを慕って追ってくる子に心を引かれて去り難い思いがする。
 子までなした仲なのに、婚家から追われたり、里方で夫に愛想をつかして無理に実家へ連れ戻されたりする場合の女心。
子どもは夫のもとに残るのだが、自分を慕う子に、たとえ自分自身が夫に見切りをつけて離婚する場合でも後ろ髪を引かれる思いであるという情景。

後の雁が先になる
 列になって飛んでいくガンの中のおとの方を飛んでいたガンが仲間を追い越して前になる。
 ほかの鳥と違って一列になって飛ぶガンに注目したことば。今まで遅れ、劣っていたものが先のものをしのぐ状態になったときに使う。
「後の烏が先になる」ともいう。

後の祭
 祭の翌日の意。 かつてはこの日は休みであったり、祭の道具・施設の後片付けや関係者の宴会が行われたりしたが、すでに祭そのものは終わっており、祭に参加・見物のために来るつもりがこの日にやって来たのではなんにもならない。
したがって、もはや手遅れで役に立たないときにこのことばを使う。
西洋では「市の一日あと」などという。
しかし、もとは人の死後の祭の意味で、生きている間にいろいろ尽くしてやらず、死んでから供養しても間に合わないということであったらしい。

後は野となれ山となれ
 自分にとって大事な仕事が終わったあとは、野になるならなれ、山になるならなれ、どうなってもかまわない。

後腹が痛(や)める
 出産のとき、無事子どもは生れたが、あとで腹が痛むように、物事が終わったあとになって、それに関連して苦しい目にあう。

以上、「後」シリーズでした。
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2006年04月19日

暑さ寒さも彼岸まで

暑さ寒さも彼岸まで
 残暑の暑さや余寒の寒さも秋・春の彼岸までのことで、それが過ぎると気候が穏やかになる。
 
羹に懲りて膾を吹く
 熱い吸い物にこりて冷たい肉のなますを吹く。
 熱い吸い物にやけどした者がそれにこりて、次からは、ばか用心して冷たい肉のなますまでふうふう吹いて食べること。
一度の失敗にこりてばか用心するのにたとえる。
【出典】
 〔楚辞 九章 惜誦〕
【類】
○黒犬にかまれて赤犬におじる
○蛇に噛まれて朽ち縄におじる

当て事は向こうからはずれる
 当てにしている事は予期どおりにはいかず、向こうの事柄の方から期待に反した結果に終わるものだ。
 思い通りに行かないのは、自分に失策があったからではなく、その前に事柄自体が自然と自分の希望に沿わない方向に動いていってしまうというのでうる。
「当て事とふんどしは向こうからはずれる」ともいう。これは越中ふんどしのことで、はずそうと思わないのに、自然とはずれやすいという意味である。
身近な、具象的なたとえを借りて当て事のはずれやすさを強め、印象付けたもの。

今や、ふんどしなんて身近じゃありませんけどね……。
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2006年04月17日

遏雲の曲

遏雲(あつうん)の曲
 雲の足を止めるほどの節まわし。
 薛譚(せったん)は秦青(しんせい)に歌をならった。じょうずにもならないうちに、すっかりじょうずになったと思って、故郷に帰ることにした。
秦青は彼を引き止めないで、郊外の道の辻まで送り、手拍子を取って、悲しそうに歌を歌った。
その声は林の木を震わせ、その響きは行く雲をとめた。
そこで、薛譚は自分の及ばないことをさとり、秦青のところに帰り、死ぬまで帰ると言わなかったという。
このことから、じょうずな歌のことをいう。
【出典】
列子 湯問篇
【類】
梁塵を動かす

己を知れということでしょうか。「○○○ののど自慢」など、下手な人の歌は聞くに耐えません。
posted by suzuka at 11:35| Comment(0) | TrackBack(0) | ことわざ あ行 あ〜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月12日

中らずと雖も遠からず

中らずと雖も遠からず
 的中していなくても、ひどく的からははずれていないこと。
間違っていても、ひどい間違いではないときにいう。
【出典】
心誠求之、雖不中不遠矣。〔大学〕
(なんでも心の中で真剣に求めれば、的中していなくても遠くははずれていない。)

当たるも八卦当たらぬも八卦
 「八卦」とは易で算木に表われる八種の形のことを言い、易者は筮竹を使って算木で卦を表わし、それによって占う。
それから、占い一般のことをも八卦と言う。占い・予想などは当たることも当たらないこともあり、かならずしも信ずるには足りない、という不信感を表わし、また、だからためしに信じてみなさいというときにも使われる。
【類】
○合うも不思議合わぬも不思議。
○合うも夢合わぬも夢。

あちら立てればこちらが立たぬ
 むこうの人に義理を立てると、こちらの人に対する義理が立たない。
両方から板ばさみになって困っている場合の形容である。
このあとにさらに、「両方立てれば身が立たぬ」と続けて言うこともある。
【類】
○あなたを祝えばこなたの恨み
posted by suzuka at 11:36| Comment(0) | TrackBack(0) | ことわざ あ行 あ〜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月10日

新しい酒は新しい皮袋に

新しい酒は新しい皮袋に
 New wine is put into fresh wineskins.
「新しい酒」とはキリストの教えを意味する。
キリストの教えは、パリサイ人のごとき腐敗した心にはふさわしくなく、聖霊によって一新した信徒の心にのみふさわしいの意であるが、一般には、新しい思想、内容を入れるには新しい形式が必要であるの意に用いられる。
【出典】
『新約聖書』マタイ伝第九章十七節
Neither is new wine put into old wineskins; if it is, the skins burst, and the wine is spilled, and the skins are destroyed; but new wine is put into fresh wineskins, and so both are preserved.
(だれも、新しいぶどう酒を古い皮袋に入れはしない。もしそんなことをしたら、その皮袋は張り裂け、酒は流れ出るし、皮袋もむだになる。だから、新しい酒は新しい皮袋に入れるべきである。そうすれば両方とも長持ちがするであろう。)

新しい箒は三日の間はよい
 A new broom is good for three days.
 人は就職したてはまじめで仕事ぶりがよいが、すぐになまけることを覚えるというたとえ。
【類】
A new broom sweeps clean.
(新しい箒はきれいに掃ける。)
posted by suzuka at 09:57| Comment(2) | TrackBack(0) | ことわざ あ行 あ〜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年04月06日

頭隠して尻隠さず

頭隠して尻隠さず
 自分は完全に隠したつもりでも、かならずぬかりがあって隠しおおせるものではなく、思いがけないところでぼろが出るものだということ。
【類】
 ○雉の隠れ
 ○身を隠し影を露わす

頭剃るより心を剃れ
 (改心の情を示すために)頭髪を剃るより心(中の悪)を剃り落とせ。
 形を改めたが心はいっこうに改まらない、そうした傾向を戒めて、形よりもまず心だと教えることわざ。

頭でっかち尻すぼり
 始めは大きく堂々としているが、次第に威勢が悪く内容が貧弱になり、最後は……という、ものの状態の形容。
【類】
 竜頭蛇尾

頭の上の蠅を追え
 よけいな人の世話をやくよりも前に、自分自身の始末をするのがかんじんだということ。
「己の……」ともいう。

頭の黒い鼠
 主人の家の財産をねらう雇い人、また、犯人が人間でないように見えて、実は人間だったという場合に使う。

頭の濡れぬ思案
 遠い将来のことについて考え、計画したり心配したりするよりも、今わが身にかかわること、とくに降りかかってくる災難について対策をたてることが大切だという意味。

「頭の濡れぬ思案」というのはあまり聞きませんでしたが、なるほどなと思わされますね。
以上、頭シリーズでした。
posted by suzuka at 14:16| Comment(0) | TrackBack(0) | ことわざ あ行 あ〜 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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